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【生命環境学部】 直腸結腸がんを引き起こす遺伝子の機能を新規解明 b

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年12月14日更新

生命科学科の小西博昭教授の研究室では、結腸直腸がんの原因となりうる哺乳類のタンパク質WDR54の詳しい機能を分子レベルで解明し、Biochimica et Biophysica Acta (Molecular Cell Research)に発表しました。

WDR54は最近発がんにかかわることが明らかになったタンパク質ですが、その詳しい機能を分子レベルで解き明かしたのは初めてです。

論文中で、小西教授と大学院生の前田朱音さんは、WDR54が、細胞内において、特定の条件下で架橋され多量体を形成すること、さらにそれが有名ながん原遺伝子である上皮成長因子受容体(EGFR)の分解を阻害し、それが結果として発がんにかかわっている可能性があることを発見しました。

論文の中で小西教授のグループは、生物の品種改良に使えるとして近年注目が高まっているゲノム編集技術を駆使し、生きた細胞の中で、この仮説を支持する証拠も得ています。

こうした基礎研究がすぐに抗がん剤の開発などに活かされると考えるのは早計ですが、その標的としてのWDR54に対して注目が高まることは間違いないでしょう。

庄原キャンパスでは、私たちの生活に科学を直接活かすような研究はもちろん、すぐに実用化につながらなくても、研究者の興味や好奇心を推進力にしたアカデミックな研究を強力に進めています。また、本研究は同じ庄原キャンパスの八木研究室菅研究室との共同研究であり、キャンパス内でしばしば行われる研究室の垣根を超えた研究活動の成果です。

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ウェスタンブロッティングという手法による、WDR54タンパク質が細胞内で多量体を形成することを示した図。黒い線が3本ほど見えますが(矢印)、これらがWDR54が2個、3個と互いに結合していることを示しています

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WDR54が細胞の中でどのような働きをしているかを示した模式図。WDR54の多量体が細胞膜付近に集合することで、有名ながん原遺伝子であるEGFRの分解を阻害し、それが結果として発がんにかかわるという可能性を世界で初めて示しました

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