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【生命科学科】稲垣教授の論文が、Human Cellにon line掲載されました。

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年10月29日更新

 稲垣教授の論文が、Human Cellon line掲載されました。

Y. Kinoshita, S. Arita, H. Murazoe, K. Kitamura, S. Ashizuka, K. Inagaki-Ohara

Subcutaneously administered adrenomedullin exerts a potent therapeutic effect in a murine model of ulcerative colitis  Human Cell   Online


  炎症性腸疾患(Inflammatory bowel diseases; IBD)は潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病からなる原因不明の難治性疾患であり、厚生労働省指定特定疾患の一つである。特に、活動性UC患者で大腸がん発症率が上昇することが報告されており、大腸がんに移行させないためにも、UCの治療は重要である。

  アドレノメデュリン(以下AM)は、心血管保護作用や血管新生作用を示す生理活性ペプチドであるが、近年、AMの炎症性疾患における抗炎症・臓器保護作用が報告されており、ステロイドや抗体療法に替わる、新規かつ安全性の高いペプチドとして注目されている。我々は、UCのモデルとして使われるDSSをマウスに飲水投与し、同時に7日間AM皮下投与した結果、AM投与マウスで顕著に腸炎を抑制することを見出した。AM皮下投与により、腸管でのAM産生が増強しcAMP-c-fos経路を活性化し、抗炎症サイトカインの産生を促した。さらに、腸炎で杯細胞(腸管粘液の産生細胞)の発現が低下するが、AM投与により、その転写因子であるKlf4の発現が増加し、杯細胞の減少を抑制した。これらの結果は、IBD患者の方々がベッドに拘束される点滴ではなく、1日1回の皮下投与を受けることで通院治療も可能になり、生活の質(quality of life; QOL)が向上することを示唆するものである。

  本研究は、宮崎大学医学部循環体液制御学分野との共同研究である。

Figure

 DSS, AMを投与し、13日目の大腸粘膜組織像。AMを投与しないマウス(左)では炎症や、陰窩膿瘍など発生するが、AMを投与したマウスでは、ほとんど正常な粘膜像を示している。


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