ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 庄原キャンパス > 【生命科学科】荻田教授らの論文がScientific Reportsに掲載 b

【生命科学科】荻田教授らの論文がScientific Reportsに掲載 b

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年9月11日更新
Rational metabolic-flow switching for the production of exogenous secondary metabolites in bamboo suspension cells
合理的代謝フロースイッチングによるタケ懸濁細胞の二次代謝物生産
Taiji Nomura, Shinjiro Ogita & Yasuo Kato
Scientific Reports (2018) 8:13203 | DOI:10.1038/s41598-018-31566-4

植物の培養細胞は、ある環境で高濃度に物質を蓄積します。これは、その植物培養細胞が最も得意とする物質生産の力であり、植物細胞の中では、この物質生産に関連する生合成経路が活発に働いています。その経路を、遺伝子組換えの手法を用いて効率よく改変して、新しい代謝物を生産すること(バイパスや橋を新たに作り出すイメージです)が、合理的代謝フロースイッチングです。以下少し専門的ですが、ご覧ください。

本論文は、植物培養細胞で有用な二次代謝産物を効率よく生産するための新しいシステムを提唱するものです。植物培養細胞が最も高蓄積できる代謝物を同定し、活性化されている関連生合成経路(代謝フロー)を、ある鍵酵素をコードする遺伝子の導入によって、目的の物質を生産する新たな流れに改変する方法です(図1)。荻田研究室で独自に樹立した竹の培養細胞Pn(rpc00047)では、培養条件によってフェニルプロパノイドおよびポリアミンの生合成経路が活性化されます。オオムギ由来のHvACT1遺伝子の導入によって、ヒドロキシ桂皮酸アミド生合成経路の合理的な改変を行いました(図2)。このシステムを応用することによって、今後様々な植物培養細胞による物質生産の効率化を目指します。

なお、本論文は富山県立大学生物工学科との共同研究成果です。
荻田図1
図1:合理的代謝フロースイッチング:最初のステップで高蓄積する主要二次代謝物(緑の四角)を同定し、活性化されている生合成経路に応じた代謝フロー改変のための鍵酵素を与える遺伝子を導入する(赤矢印)。青丸は、新たに作られる代謝物。
荻田図2
図2:タケの培養細胞Pnで実際に行ったヒドロキシ桂皮酸アミド生合成経路の合理的な改変

このページのトップへ