県立広島大学大学院 人間文化学専攻

言語文化・社会文化研究分野 言語文化研究分野
教授 西本寮子

Ryoko Nishimoto

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西本 寮子

 専門は中世王朝物語を中心とする物語文学です。『とりかへばや』を中心として『源氏物語』以後の物語文学の成立と享受について研究しています。800年から1000年近く前に作られた物語を、いま読むことができるのは奇跡に近いことです。古典といわれる作品の背後に、「作る」「読む」「写す」「伝える」といった多くの人の営みがあったことを思うとき、読み継がれてきた古典文学の、人の心を揺さぶる「ことば」の力と重みを思わずにはいられません。
 個々の物語の特徴と魅力を見極めながら、物語が作られた時代、享受された時代と人との接点をさぐり、文化の創造と継承に携わった人々の営みについて考えています。

研究テーマ研究テーマ

 主な研究テーマはふたつあります。一つは「中世王朝物語」を中心とする物語文学の研究。「中世王朝物語」と総称される不思議な作品群が成立した背景、享受の様相をたどることから人の営みを見つめます。
 もう一つは地域文化研究、地域に伝わる古典籍や文献資料に基づいて、人々の文化的営みや古典享受のありようを解明することです。
 これまでに在籍した学生は、『夜の寝覚』『狭衣物語』『我が身にたどる姫君』などの作品研究のほか、豊子愷訳『源氏物語』の研究、一条朝の文化活動の研究を手がけました。『源氏物語』を含む物語文学とその周辺の文学の研究に関心のある方を歓迎します。

message研究業績

著書

  • 中世王朝物語全集12『とりかへばや』(共著)、笠間書院、1998年

主な論考

  • 「王朝文化の継承者としての平家の人々」(『宮島学』所収、2014年3月、渓水社)
  • 「『とりかへばや』の吉野―『源氏物語』松風・薄雲巻との関係―」(『県立広島大学人間文化学部紀要』8号、 2013年2月
  • 「とりかへばやと後期物語」(『古典籍スタディーズーみる・よむ・さがすー』所収、2012年6月、角川学芸出版)
  • 「頼通の時代と物語文学」(『源氏物語以後の物語を考える―継承の構図―』所収、2012年5月、武蔵野書院)
  • 「菅原孝標女の時代の宇治―景観の変化と和歌―」 (『古代文学研究』第二次20号、2011年10月)
  • 「江戸時代中期における物語の流布と享受―『とりかへばや』を例として―」(『国語と国文学』、2009年5月)
  • 「『無名草子』再読―歴史認識のあり方をめぐって―」(『中世王朝物語の新研究』所収、2007年10月、新典社)
  • 「『あきぎり』考―野坂本、村上本 の性格をめぐって―」(『講座平安文学論究』16所収、2002年5月、風間書房)
  • 「宗分『源氏抄』(仮称)成立までの事情-毛利元就との関係を軸として―」(『国語と国文学』、2001年12月)

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