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簡単な研究概要

生物の運動は生物らしさを生みだす特徴のひとつです。私たちは、生物の運動を担う細胞器官のひとつ、鞭毛・繊毛の研究を行っています。それらは、根元で生じた屈曲を先端に向かって規則正しく伝搬させて、細胞を移動させたり物質を輸送したりしています。そのような屈曲運動が生じる機構はまだよく分かっていません。私たちが実験に用いている生き物はクラミドモナス(和名:コナミドリムシ)と呼ばれる緑藻です。複雑な構造をもつ鞭毛は多数の部品から構成されますが、クラミドモナスでは個々の部品を欠失した突然変異株を得る事が比較的容易です。これら変異株を用いて鞭毛運動におけるそれぞれの部品の機能を明らかにし、鞭毛運動機構の全容解明を目指しています。

これは、私たちが研究に用いている、緑藻クラミドモナスの遊泳の様子です
1つの細胞には鞭毛が2本生えています。 ヒトが平泳ぎするようにそれらを動かして水中を遊泳します。
その速さは60回/秒もの速さです。通常のカメラでは速過ぎて動きを追う事ができません。
ここでは、1秒間に500枚の画像がとれる高速度カメラを用いて撮影したビデオ画像を
x1/20 のスピードで再生しています。


主な研究指導テーマ

・ 鞭毛・繊毛運動に異常がある変異株の単離とその運動性の解析

・ 鞭毛・繊毛運動を阻害する新規薬剤の探索

・ 鞭毛・繊毛を駆動するモーター蛋白質ダイニンの機能解析

・ 鞭毛・繊毛の運動調節機構の研究

・ 鞭毛による滑走運動の発生機構

・  鞭毛に生える小毛の構造と機能の解析

・ 様々な微生物が見せる多様な運動現象の探索とそのメカニズムの解析

・ 細菌など原核生物のべん毛の運動機構の解析

学生に対する要望と研究室の方針

新しい研究分野のパイオニアになりたいというやる気あふれる方を歓迎します。卒業までに、世界の誰も知らない新しいことを見つける、これを目標に研究に取り組んでいただきます。研究はなかなか進まないこともありますが、粘り強く仕事すれば必ず道が開けます。そうやって得た成功体験は実社会でも必ず役立つでしょう。





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