研究生・大学院志願のみなさんへ
このページは、私の研究室で研究生として、研究したい、私の指導で大学院進学を希望する皆さんに再考していただくために記したものです。
まず、“「弟子入り志願」メール”という題のオピニオンを読んで見てください。参考になると思います。
浅野先生の見解は、留学したい留学生に限定して論じていますが、すでに日本にいる留学生や、日本の学生の皆さんにもかなり参考になるのではないかと思います。浅野先生の観点に100%賛同しているわけではありませんが、大部分には同感を持っています。
我々のところ(地方公立大学)では、指導志願のメールは国立大学宛てほど、多くありませんが、漠然で本気が見えない志願メールも少なくありません。
(最初のコンタクトメールには、詳しい履歴書を添付しなくてもよいです。個人情報に係わる部分は、最小限で結構ですが、既卒(四年制大学、中国の高等教育システムでは:4年制本科)の大学名、学科名、データ通信、コンピュータネットワークの情報分野に関連の履修済科目を含めて下されば、助かります)。
私の所属する総合学術研究科経営情報学専攻の中、情報分野においてはどちらかというと理系になります。数学的な素養:微積分、確率論、統計分析、待ち行列理論などの学力が求められます。「ないなら、勉強すればいいのではないですか。」「ないので、教えてくれませんか」と来たメールを見たこともあります。教えるのが好きで、やぶさかではありません。しかし、学部で勉強しておくべき科目なのに大学院で一からやり直さなければいけないようになると、本来大学院での研究に支障が出てしまうわけです。
また、「先生の専門分野に興味を持ち、更に勉強したい」書かれただけでは、判断できません。勉強・研究をやっていけるかどうかは、その勉強・研究の土台となる基礎学力がないと困ります。その分の基礎学力があるかどうかを判断するための材料が要るわけです。入学選抜試験を教科毎にきっちり課せば、それなりに学力を測れますが、選抜方法(例えば、小論文と面接など)によっては、学力の把握が困難な場合もあります。(例えば、本学の学部入試過去問の一例ですが(数学、英語)、資料を参考せず、と資料を参考した場合、それぞれ、何割位正答できますか)。
最後に、ミスマッチにならないように志望する前には慎重に考えてほしいという気持ちをご理解ください。 本当に本学の大学院で専念して勉強・研究したい学生さんを歓迎し、積極的に受け入れたいと思っています。但し、定員一杯で、机や研究機材などのリソースが足りなくなり、受け入れたくても出来ない場合があります。この場合は悪しからず、ご諒承おきください。
<2012.10, V3.1>