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森 大志 (教授,医師) 脳神経科学🌳🌳🌳
運動機能と脳との関係を明らかにし、病気やケガで苦しんでおられる方のお役に立てるような研究を行います.
森ゼミでは,人として成長することが求められます。その中で、「多いに遊び,多いに学ぶこと」を大切にしています。頭で考えるだけでなく,実行し、失敗し、何が問題かを考え改善するというスタイルで研究を進めています。また実験から得られた結果を客観的に評価する力、それらに基づいた論理的思考を養うことも目標としています。
研究テーマは、ゼミ生一人一人と相談して決めていくので学生がしたいと思う研究をすることができます。実験はゼミ生と先生が一緒にします。勉強以外にも、旅行や食事会も行っていて先生や先輩ゼミ生との楽しい時間を作ることも大切にしています。昨年は3世代ゼミ生食事会も開催しました。
(現在の取り組み)
2020年度は、3名の学生が在籍しています。今年は新型コロナウイルス感染症のために主にオンラインで定期的にゼミを行い、学生は次の3つの研究を進めています。
(1) 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が作業・仕事の重要度・遂行度・満足度に与える影響
(2) 新型コロナウイルス感染症と大学生の主観的健康観
(3) 遂行困難な作業に対して「計画を立てる」ことが作業満足度の獲得に及ぼす影響
(過去の取り組み)
年度 |
研究テーマ |
2019 |
運動イメージと血糖値の推移 大学生における発達障害と平衡機能 |
2018 |
環境色が作業効率と脳波活動に与える影響 短時間仮眠が作業効率と脳波活動に与える影響 随意的筋収縮が大脳皮質運動の活動性に与える影響 低頻度振動刺激が大脳皮質運動の活動性に与える影響 |
2017 |
ペットボトル蓋開け操作における筋活動と主観的評価 片麻痺者への下衣捜査を安定に行うための提言 ラベンダー香料が作業中のストレスに与える影響 |
2016 |
空腹度と作業効率:若年成人での検証 磁気刺激法による脊髄運動細胞の興奮性評価の可能性の検証 短時間の練習は自助具箸操作能力を獲得させるか~筋活動様式からの検証~ 一側上肢への錘垂負荷が対側上皮運動機能に与える影響 |
大学院研究は,主に「脳による運動機能発現」に関するものが多く、これまでに作業療法士だけでなく,理学療法士、言語聴覚士の研究指導もされています。社会人大学院生の方が多いので実験は週末に行うことが多く,私たち学部学生が参加することもあります。先生と院生さんの議論は,和気あいあいとしながらも熱く行われています。
テーマは様々ですが,病院等の臨床現場で実際に疑問に思われたことを実験で検証しようとするものは多いようです。これまでに以下の内容テーマを主・副指導されています。毎年夏には、親しい研究グループが集まって2泊3日の研究会を各地で行っています。写真は昨年8月に佐木島で行われた研究会に様子です。
研究のテーマ |
手運動時の左右大脳半球運動野間の相互活動調節メカニズムに関する研究 |
慢性期片麻痺患者へのCI療法による機能回復と大脳皮質一次運動野の活動性に関する研究 |
関節固定に伴う皮質運動野興奮性の経時的変化 |
皮質運動野への抑制的刺激が歩行運動時の下肢筋に及ぼす影響 |
橈骨遠位端骨折患者に対する認知戦略を用いた治療プログラムの効果 |
振動療法が自閉症スペクトラム障害児の自律神経に与える影響 |
振動音響療法を用いた四肢刺激による統合失調症患者の生理機能面の改善に関する予備研究 |
研究室では「三原シティーカレッジ 夏休み特別企画」で小中学生を対象とした「体を動かす筋肉について知ろう」を開催しています。夏休み期間中半日程度,子供達が自分の手足から筋肉の活動(電気信号)を自分で記録してみるものです。様々な動きに応じて色々な筋肉の活動様式を「目」と「耳」で観察できるため,企画中はにぎやかな声が聞こえます。私達学生もお手伝いしています。
森大志教授の研究業績は,研究者紹介(森大志)を参照ください。