植物工場
植物工場は,専用の栽培施設で水耕栽培を行う環境保全型の生産システムとして
食料の供給,食材の定期的供給を目的に考案されました。
LED照明などの人工光,そして水耕栽培のための養液を使用して野菜を栽培します。



イベント開催報告
2026/3/22 みよしまちづくりセンターにて
みよし何でもサロンを開催しました
令和8年3月22日 日曜日に、みよしまちづくりセンターにて、みよし何でもサロンを開催しました。本サロンは、「旬の研究×地域の実践で、ビジネスと地域のヒントを見つけよう」をテーマに、県立広島大学、三次商工会議所、三次広域商工会、三次市で構成する三次イノベーション会議が主催し、31名(社会人18名、中高生13名)の参加がありました。
県立広島大学の研究成果を起点に、高校生による実践的な取組や地域でのサステナブルな活動を共有し、中山間地域における持続可能な産業づくりや、アグリビジネスの新たな可能性を考える機会となりました。
第1部 アクアポニックスについて
発表者 県立広島大学 生物資源科学部 地域資源開発学科 講師 谷垣悠介
谷垣講師からは、水耕栽培と水産養殖を組み合わせた循環型農業システムであるアクアポニックスについて、本学での研究や実践事例を交えながら講演が行われました。講演では、大学の水耕栽培施設や植物工場の様子、リーフレタスやベビーリーフ、アスパラガスなどの栽培事例、水産養殖との組み合わせによる新たな食料生産モデルについて、分かりやすく紹介されました。魚の排せつ物に含まれるアンモニア態窒素を微生物の働きによって植物の栄養源へと変換し、水を循環させるアクアポニックスは、化学肥料への依存を抑えながら生産できる技術として注目されています。三大肥料の多くを輸入に依存する日本において、国際情勢の影響を受けにくい持続可能な農業のあり方としての意義も示されました。
また、魚の行動量をトラッキングし、環境条件の違いによる活性の変化を評価する研究についても紹介されました。ナマズの活動量を数値化し、どのような環境でどのように行動が変化するのかを把握することは、アクアポニックスの安定運用や生産性向上にもつながります。講演では、植物工場の自動化やコストの課題、食料生産と環境負荷低減を両立させるための工夫にも触れられ、本学の研究が技術にとどまらず、今後の地域産業やアグリビジネスの実装可能性を見据えたものであることが伝わる内容となりました。

第2部 チョウザメアクアポニックスプロジェクトについて
発表者 広島県立油木高等学校の生徒の皆さん
油木高校の生徒からは、水循環が生むサステナブル事業をテーマに、チョウザメを活用したアクアポニックスの実証研究について発表がありました。平成21年度から続く取組を発展させ、現在は経済価値の高いチョウザメを軸に、養殖と野菜栽培を組み合わせた独自のシステムづくりに挑戦されています。全国の高校でも先進的な取組として商業用ASTフィルターを導入し、1トン水槽でのチョウザメ養殖、葉物野菜の栽培、レモンの栽培などを組み合わせながら、水質や生育のデータを丁寧に確認し、試行錯誤を重ねていることが紹介されました。
発表では、水質管理の難しさ、初期投資の大きさ、ブランド化やマーケティングの必要性など、実践の中で見えてきた課題も率直に共有されました。一方で、無化学肥料・無化学農薬による野菜と魚の同時生産の可能性や、将来的な商品化、ネーミングや商標登録への関心など、研究を地域のビジネスへつなげようとする視点も示されました。生徒の皆さんが、技術だけでなく経営や発信の重要性まで意識しながら取り組んでいることが伝わる、大変意欲的な発表となりました。

第3部 活動報告について
発表者 みよし未来環境会議 サステナアンバサダーの皆さん
みよし未来環境会議サステナアンバサダーの中高生からは、令和7年度のサステナブルな地域活動について報告がありました。日々の地道な活動を通じて、地域の中で環境や持続可能性について考え、発信し、行動につなげている様子が紹介されました。大学の研究、高校生の実践、地域での啓発活動という異なる立場の発表がそろうことで、知る、学ぶ、実感する、共有する、実行する という一連の流れの大切さを改めて感じる機会となりました。

意見交換では、登壇者3組による活発な議論が行われました。お互いの発表を聞いた感想に加え、大学の研究、高校生の実践、地域での活動がどのようにつながれば、三次地域がより良くなるかについて意見が交わされました。
<登壇した中高生の意見>
●持続可能な仕組みのメリットだけでなく、コストや運営面の課題も含めて知ることができ、技術を事業として続けていく難しさも実感しました。
●魚と野菜を同時に育てる仕組みが、環境にやさしいだけでなく、地域の産業やビジネスにもつながる可能性があることを知り、とても勉強になりました。
●研究の話を聞いて終わるのではなく、実際に見たり、地域でどう生かせるかを考えたりすることが大切だと感じました。
●環境に配慮した取組を進めるには、知ること、学ぶことに加えて、実行することが重要だと改めて思いました。
●世の中にある情報をそのまま受け入れるのではなく、本当にそうなのかを自分で考え、大学の先生や専門家に聞きながら学ぶことの大切さを感じました。
●今回の発表を通して、大学の研究や地域の実践とつながりながら、自分たちも未来に向けて新しい取組に挑戦していきたいと思いました。
本学の研究成果が、地域課題の解決や将来の産業づくりと結びつくことで、新たなビジネスのヒントや地域連携の可能性が広がることを実感できる場となりました。アクアポニックスは、環境に配慮した循環型の食料生産技術であると同時に、中山間地域における持続可能なアグリビジネスの入口にもなり得ます。
今後も本学では、研究と地域実践をつなぎながら、地域産業の活性化と次世代人材の育成につながる取組を進めてまいります。




イベント開催報告
2024/9/8 本学庄原キャンパスにてアグリビジネスセミナー
(第1回/全2回)を開催しました
令和6年9月8日(日曜日)に、本学庄原キャンパスにて「令和6年度アグリビジネスセミナー 持続可能な新しい農業のかたち ~次世代農業・アグリビジネスの未来~」を開催しました。第1回となる本セミナーでは、環境資源を有効活用した持続可能な新しい農業の取組事例やアグリビジネスなどについて、5つのご講演をいただきました。
講演1:「魚と野菜を同時に育てるアクアポニックスの仕組み」
講師 本学 地域資源開発学科長 甲村浩之教授
本学で取り組んでいる、陸上養殖と水耕栽培をかけあわせた新しい農業システムである“アクアポニックスシステム”や人工光を使用した植物工場などについてご説明いただきました。
講演2:「油木高校の新たな挑戦 ~アクアポニックスの可能性~」
講師 広島県立油木高校 2・3年生の皆さん
油木高校で行っているナマズやチョウザメの陸上養殖や“アクアポニックス”の取り組みについて、ビジネス展開していくために行ったアメリカ視察や運営にあたり直面した課題などをお話いただきました。神石高原町の課題を整理し、今後、地域資源を活用したビジネスを展開するにあたっての「アクアポニックス」の可能性について示していただきました。

講演3:「バイオエコノミー創出を目指す長岡市の取り組み」
講師 長岡市役所商工部産業イノベーション課バイオエコノミー担当係長 笹原康司氏
長岡市が運営する「長岡バイオエコノミーコンソーシアム」の取り組み事例について、産学官連携などを中心にご講演いただきました。現在、長岡市が力を入れて取り組んでいるバイオ産業への企業支援や産学連携のコミュニティづくりについて学ぶことができました。

講演4:「植物工場の現状とアクアポニックスによる新たな食料生産モデルで目指すミライ」
講師 株式会社プラントフォーム代表取締役CEO 山本祐二氏
山本氏は、アクアポニックス技術などを活用して、新たな食料生産モデルの社会実装を実現したいという信念をもとに、2018年に株式会社プラントフォームを創業されています。本講演では、創業するにあたってのこだわりや、農業やアグリビジネスの現状について具体的にお話いただきました。

講演5:「アグリビジネスにおけるスタートアップファイナンス」
講師 アグリビジネス投資育成株式会社執行役兼投資育成部長 植村宏一郎氏
最後に、農業生産者および食・農にかかわる企業を対象とした投資ファンドであるアグリビジネス投資育成株式会社の植村氏より、スタートアップの基礎知識やアグリビジネスの現在の動向や課題について詳しくお話しいただきました。

セミナー終了後には、本学のアクアポニックス施設や植物工場の見学会を実施しました。
<参加者の声>
●産・官・学それぞれの立場で取り組みの狙いや成果と課題を分かりやすく伝えていただいた。
●レベルの高い話を聞けて、またこの場に参加したいと感じた。



イベント開催報告
2024/9/13 広島県立油木高校にてアグリビジネスセミナー
(第2回/全2回)を開催しました
令和6年9月13日(金曜日)に、広島県立油木高等学校にて「令和6年度アグリビジネスセミナー 持続可能な新しい農業のかたち ~次世代農業・アグリビジネスの未来~」を開催しました。第2回となる本セミナーでは、地域資源の活用を中心に、アグリビジネスの展開について学びました。
はじめに、本学の吉野智之准教授に、「地域食材を利用した加工食品の開発」というテーマでご講演いただきました。地域食材を活用して取り組んだ研究成果をどのように地域に還元していくかについて、様々な事例に基づいてお話しいただきました。地域の特産物を活用する方法、その商品化や販売促進について考えるきっかけとなりました。

続いて、油木高校の2・3年生の皆さんに、「油木高校の新たな挑戦~アクアポニックスの可能性~」というテーマで発表いただきました。油木高校では、平成21年度より、“アクアポニックス”という陸上養殖と水耕栽培をかけあわせた新しい農業システムの運営に取り組んでいます。この“アクアポニックス”に取り組むうえで生じた課題やその解決策、得られた成果について詳しく発表していただきました。

講演終了後には、油木高校が現在実施しているアクアポニックス施設を見学しました。実際に施設を見学し、「アクアポニックス」の運営についてリアルに考えることができる機会となりました。



イベント開催報告
2023/12/17 本学庄原キャンパスにて
アントレプレナーシップ公開講座を開催しました
令和5年12月17日(日曜日)に、本学庄原キャンパスの附属フィールド科学教育研究センターにて「アントレプレナーシップ公開講座 魚と野菜を同時に育てるアクアポニックスの未来」を開催しました。本講座では、エコファーム飯島代表の飯島朗氏をお招きし、ご講演いただきました。
はじめに、本学の地域資源開発学科長 甲村浩之教授より、開催の挨拶と講師の飯島氏のご紹介をしていただきました。

飯島氏のご講演では、「アクアポニックスで叶える環境配慮と地域の活性化」というテーマでお話いただきました。飯島氏が代表を務めるエコファーム飯島では、水産養殖と水耕栽培を一体化させたエコシステムである“アクアポニックス”を活用した事業を行っています。
ご講演では、アクアポニックスとは何か?をはじめ、アクアポニックスの特徴や魅力、運営していくうえで直面した課題などについて、自らの経験を踏まえつつお話いただきました。講演後には、活発な質疑応答もなされました。

その後、希望者に対する本学の植物工場の見学を実施しました。植物工場については、本学の谷垣講師に案内いただきました。実際に本学のアクアポニックスや、植物工場を見学することで、より具体的な質問も飛び交っていました。
当日は、雪も降り、足元も悪い中、24名の方にご参加いただきました。
<参加した生徒の声>
●アクアポニックスのメリットとデメリットが良く分かった。
●実際にアクアポニックスに取り組まれた知見を惜しみなく伝えていただき、とても参考になった。
○甲村教授の研究者紹介はこちら
○谷垣講師の研究者紹介はこちら
○県立広島大学 生物資源科学部 地域資源開発学科



イベント開催報告
人工光植物工場とアクアポニックス見学会を開催しました
令和5年3月9日(木曜日),本学庄原キャンパスにて人工光植物工場とアクアポニックス見学会を開催しました。第1部は一般より4名,第2部は西条農業高等学校の生徒9名と先生2名にご参加いただきました。
まず,庄原地域連携センター長の吉野智之准教授より挨拶がありました。

つづいて,フィールド科学教育研究センター長の甲村浩之教授によるミニ講義では,庄原キャンパスにあるフィールド科学センターや今回見学した人工光植物工場についての説明がありました。植物工場は,気候変動に左右されず,最小限のエネルギーで最大限の収穫を得ることができるため食糧危機へ対応するなど,SDGsのゴール「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」「13. 気候変動に具体的な対策を」に関連すると説明がありました。

人工光植物工場とアクアポニックスの見学会は,それらを研究テーマとしている生物資源科学部地域資源開発学科の谷垣悠介講師が案内を担当しました。
植物工場では,栽培方法の工夫だけでなく,電気代や肥料代などのコストについても検討し,確実に利益が出るような栽培が必要であると説明がありました。

人工光植物工場
本学の植物工場で育てたリーフレタスやエディブルフラワーなどは,広島三越と広島そごうのデパ地下やJAとれたて元気市などで販売されています。

アクアポニックスは,魚の排泄物を利用して作物を生産する手法となり,本学ではナマズを使って新しく始めた研究となります。こちらは,谷垣講師が中心となって取り組んでいる研究であり,作物生産に加えて,備北地域での新たな名物の創造に取り組んでいます。

アクアポニックス

<参加した生徒の声>
●アクアポニックスについて興味がわきました。説明が分かりやすく,メリットやデメリットを知ることができ,通常の農業よりも科学的で興味深いと思いました。
●アクアポニックスなどを利用することで,本来の野菜栽培のコストよりも低く作ることができると知りました。もっと色々なことを知りたいと思いました。
●今日の見学を通して,植物工場についてもっと興味を持ちました。植物工場を行うにあたって,コストも考えなければならないと勉強になりました。
○甲村教授の研究者紹介はこちら
○吉野准教授の研究者紹介はこちら
○谷垣講師の研究者紹介はこちら
○県立広島大学 生物資源科学部 地域資源開発学科