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田中 聡子(たなか さとこ)

印刷用ページを表示する 2022年4月1日更新

研究者紹介

田中聡子先生

所属: 保健福学部保険福祉学科人間福祉学コース 職位:教授 学位:博士(社会福祉学) 

研究室:県立広島大学三原キャンパス2517号室 

E-mail:satoko-tanaka@(@の後にドメイン画像を付けて送信ください)

研究内容:https://researchmap.jp/sssato

研究に関する自己PR

生活困難を抱える人々の孤立および生活問題の研究をしています。社会的孤立は経済、社会的な要因と個人的な要因が重なりあい社会サービスの利用を阻害します。孤立の背景にある貧困問題に対して所得保障はじめとする政策アプローチの研究を基礎として、重なりあう困難はどんな人にどんな生活問題を引き起こすのか、生活問題の改善・解決のためにはどんな支援や援助の仕組みや方法が有効なのかを提示することを目指しています。そのため、当事者のニーズ把握と予防的アプローチの研究をしています。とりわけ、居場所やつながりづくりは、問題の早期発見や社会サービスへの橋渡しの役割を担い、生活困難を抱えた人々を包摂する機能があると考えます。

研究テーマ

ひとり親家庭の貧困・孤立・ドメスティックバイオレンス,地域における社会的居場所づくり,子育て世帯の孤立と不適切なケア。子ども虐待、学力格差、生活困窮世帯の子どもの学習支援、人口減少社会における拠点づくり 

研究の特徴・内容

  • ホームレス、ひとり親家庭の母親と子ども、若年者の非正規労働者や親族ケアの乏しい一人暮らし高齢者など社会的立場の弱い人々の生活問題の研究をしています。こうした生活問題の背景にあるのが、貧困・低所得問題であり、人々の受ける不利は拡大しています。貧困と格差の拡大は、様々な生活上の不利をもたらし、最も弱い立場の人に影響します。そこで、社会的立場の弱いにとって困難に陥らないための保護的要因を明らかにし、必要な支援や援助を示していきたいです。
  • 困難な状況に置かれている人々は自ら声を発しないことが多く、問題は潜在化し、長期化する傾向があります。そこで、こうした人々の声に向き合い、インタビューや参与観察法、事例研究などの質的研究方法によって問題の本質を明らかにしたいと考えています。その上で、量的調査を実施し、社会の中の不利や困難を量として示し、予防対策の必要性を問いたいです。
  • 孤立を予防する居場所づくりやつながりは、先駆的な実践者や非営利組織が担ってきています。こうした実践に着目し、フィールドワークで得た知見から当事者の方がエンパワーされ、社会サービスを活用できるようになるための方途を示していきたいです。

受験を検討している方々へ

地域は福祉課題の発生の場であり,解決の場であり,予防の場にもなります。社会的に孤立した人をつくらないための「つながり」・「居場所」づくりは弱者に対するまなざしが重要です。「地域福祉と包括的支援体制」を教えています。子ども食堂や地域のサロン活動は多様な人々との出会いの場であり,困難を抱える人々と地域をつなぐ居場所です。困った時に相談できる場でもあり,孤立予防の場でもあります。地域や企業が参加して実施されるフードパントリーは支え・支えられる新たな活動です。

児童虐待,高齢者虐待,教育格差,長期の引きこもり問題の背景にある低所得・貧困問題や社会的孤立問題は地域社会では見えにくく,捉えにくいため手遅れ事例になるリスクがあります。早期の発見と予防対策を講じるには社会調査を通して生活問題や地域の課題を提示し,制度や施策への提言が大事です。「社会福祉調査の基礎」を教えています。数値では見えない問題を把握する方法としてインタビュー調査や観察方法,ワークショップがあります。KJ法は人々のニーズを図解化することによって問題把握と提示に有効です。

連携協力を検討している方々へ

1 社会的孤立予防のための居場所づくり,コミュニティケアの方法論の研究を継続しています。ひとり親家庭,児童虐待,長期の引きこもりと「8050」問題などに対して,地域社会で包摂され,希望を持って生きることができるための政策,実践について検討しています。

2 地域ケア会議やケースカンファレンス,ワークショップ,多職種協働のネットワーク形成などにおいて効果的で実効性のある方法論を提示できます。

論文リスト

    著書

      専門資格

      社会福祉士 主任介護支援専門員 

      キーワード

      貧困問題 地域福祉 居場所 ソーシャルキャピタル ソーシャルワーク ひとり親家庭 ドメスティックバイオレンス 子ども虐待 仕事と子育ての両立支援 

      関連するSDGs項目

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      所属別一覧