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前回の【生命システム科学専攻】2021年度修了生の声に続き、本専攻修了生の様子を随時紹介していく予定です。
今回紹介する藤内さんは本学の生命環境学部を卒業後、大学院博士課程前期、後期へと進学し、この春に博士号(生命システム科学)を取得されました。
「大学院はどのようなところなのか」、「大学院を通じてどのような成長を遂げたのか」など本専攻について知って頂くと共に、興味や関心をもつきっかけや進路選択の参考にしてもらえればと思います。
藤内慎悟さん 出身分野・研究室:応用生命科学分野 動物生殖生理学研究室(山下泰尚 准教授)
写真は、博士課程後期2年時に学会賞を受賞したときのもの
Q1. 現在のお仕事について教えてください。
日本学術振興会の特別研究員(PD)(注)として県立広島大学で生殖生理学に関する研究を行っています。在学時から今まで山下准教授のもとで遺伝子組み換え動物を用いて鉄と雄雌生殖の関係性をテーマに研究を行なっています。現在,この研究の追い込み実験を行なっているところなのですが,面白い結果が出つつあり,毎日が充実しています。この研究はまだ論文として発表していませんので,ここではあまり詳しくお話しすることはできませんが,研究内容について詳しく知りたい人は個人的にお話ししますので,ぜひ山下研究室に来てみてください!
Q2. 庄原キャンパスでの大学院・学生時代はどのように過ごされていましたか?
研究室配属までは,警備員や農園のバイト,バドミントン部で上位リーグ進出を目標に部活動に励んだり,友達と集まってマラソン大会に行ったり,今では難しいですが国内外に旅行して遊んでいました。もちろん勉学も怠らず,教職や興味のある授業を片っ端から履修してキャップ制度上限いっぱいまで取得していました。研究室に配属されてからは,朝から晩まで実験したり論文を読んだりしていました。特に一昨年は,修士論文の内容の一部で英語の論文を書いたのですが,英語が得意でないため苦労しました。ただ,苦労した分だけ,それが論文となって出版されたときは,とても嬉しかったです。日本学術振興会特別研究員に採用されたのは,この論文を評価していただけた部分も大きいと思いますので,指導して頂いた山下准教授にはとても感謝しています。
掲載された論文と共に
Q3. 庄原キャンパスで学んだことは今のお仕事にどのように活かせていますか?
大学院の博士課程を昨年度に修了し,未だに山下准教授のもとで研究を行っているので,今まで勉強したことや身につけてきた実験手技などがそのまま役立っています。この先も研究を行っていこうと考えているので,ここで学んだことは私の将来にとって貴重な財産であると考えています。ただ,研究職へ就職を考えていなくても,目標に対してどうやったら近づけるのか,最短で達成するためにはどうしたらいいかなどの,ものの見方や考え方なども研究を通して身につけることができたので,どこに行っても生かせると思います。
Q4. 他の都道府県から庄原キャンパスに来られていかがですか?
私の地元も田舎で盆地であり庄原との共通点は多かったのですが,ファミレスがないのには驚きました。逆に何もないからこそ人との結びつきが強くたくさんの仲間と出会え,学生生活は楽しく過ごすことができました。今では県大に残っている同期もほとんどいなくなってしまいましたが,学生時代の友達とはしばしば連絡を取り,遊びに行くこともあるので,一生の友人と出会わせてくれた庄原キャンパスに来てよかったなと思います。
Q5. 最後に一言
学部時代の私は,授業やバイトに部活に追われて精一杯でしたが,少しずつ経験を積み重ね,信頼できる友人と共に協力することで乗り越えてきました。これから入学される皆さんには,庄原キャンパスで多くの経験を積み重ね,お互いが認め合える仲間を見つけてこれからの人生の糧にして頑張ってほしいです。また研究環境と研究支援体制も充実していますので,研究に興味のある方はぜひ大学院進学も視野に入れてみてはいかがでしょうか?
注)日本学術振興会特別研究員とは,我が国の優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。(日本学術振興会HPより)
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