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所属:地域創生学部 地域創生学科 健康科学コース 職位:教授 学位:博士(学術)
研究室:広島キャンパス1626室
E-mail:sugiyama@(@の後にを付けて送信ください)
研究内容:https://researchmap.jp/read0053753
調理学は,食品が料理に変化していく「時間」に何が生じているのか,その現象の解明と制御を考える食品学を基盤とする学問です。わずかな温度や材料の差が,料理に著しい差を生じさる一方,丁寧に条件を整えれば,求める料理が必ず再現されます。この曖昧さと厳密さが調理学研究のワクワクさです。
1)卵白の熱凝固で構築されるゲル様食品の微細構造,レオロジー特性に及ぼす卵黄の影響
2)コロイド食品としての野菜のテクスチャーへの加熱調味の影響と新調理システムへの展開
3)戦国期毛利氏の饗応献立の再現と活用
4)児童生徒の食に課題解決に向けた学校における効果的な食育の在り方に関する研究
5)和食文化と持続可能な食環境に基づいた献立作成方法 - 副菜から食事を考える -
私達にとって身近な料理や献立が研究対象です。身近すぎて誰にも気づかれずにじっと待っている研究対象に気づいた時にはとても楽しくなります。例えば,上記1)は,卵がプリン,チーズケーキ,オムレツの「なめらかさ」,パンやフライの「さっくりさ」を生み出す機構を解明する研究,2)は,加熱野菜の体積の増減と水分量,重量の増減が一致していないことと,その際のNa量,テクスチャー変化に関する研究です。また,食は,私たちにとって,昔も今も大切な生活の一部です。3)は,毛利元就と3人の息子,隆元,元春,隆景が1549年の大内氏(山口),1568年の益田氏(石見)と行った饗応の際の献立を再現し,教育・観光資源としての活用を探る研究です。4)は,広島県教育委員会と連携して,栄養教諭の教科および給食時間の指導,学校給食献立の特徴の解析を行っている研究です。児童・生徒への食育を支える基礎資料となっています。5)は,主菜に対して消極的な位置づけの「副」菜が,和食に広がりを持たせていること,SDGsで肉類の摂取を減少させることから,副菜から献立を考える方法を探る研究です。どのテーマも簡単そうに見えますが,実際に取り組むと,料理や献立は手ごわい研究対象です。大学院生,卒論生と地道に楽しく取り組んでいます。
調理学は,食品が料理に変化していく「時間」に何が生じているのか,その現象の解明と制御を考える食品学を基盤とする学問です。わずかな温度や材料の差が,料理に著しい差を生じさる一方,丁寧に条件を整えれば,求める料理が必ず再現されます。この曖昧さと厳密さが調理学研究のワクワクさです。
また,本学で取得できる管理栄養士免許は,若手研究者が研究活動の場を獲得するため優位性となります(管理栄養士学校指定規則)。そのため卒業生の多くは大学院に進学し,調理学等の研究を大学教員として続けています。つまり,本学での4年間は,研究者としての将来を支える基盤となります。本研究室で学生と取り組んでいる近年の研究テーマは以下の通りです。
※卵白の熱凝固で構築されるゲル様食品の微細構造,レオロジー特性に及ぼす卵黄の影響(=卵がプリン,チーズケーキ,オムレツのなめらかさ,パンやフライのさっくりさを生み出す機構を解明する研究です。)
※コロイド食品としての野菜のテクスチャーへの加熱調味の影響と新調理システムへの展開(=加熱後の野菜のテクスチャー変化に及ぼす体積,Na量,水分量の影響の研究です。)
管理栄養士,栄養教諭,食品企業が「健康」を支えていることを,おいしさの解明,制御,活用の視点から示す基礎的研究を行っています。これまでの共同・受託研究は以下の通りです。
※広島県教育委員会,毛利三兄弟のふるさと連携協議会,日本水産(株),オタフクソース(株),広島ガス(株),西部ガス(株),広島大学病院,国立病院機構中国四国ブロック
管理栄養士
卵,野菜,レオロジー,テクスチャー, 戦国期毛利氏,饗応,栄養教諭,献立,飯,おかず