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岩田 貴樹(いわた たかき)

印刷用ページを表示する 2022年4月1日更新

研究者紹介

所属:生物資源科学部生命環境学科 職位:准教授  学位:博士(理学) 

研究室:県立広島大学庄原キャンパス2410号室 

E-mail:tiwata@(@の後にドメイン画像を付けて送信ください)

研究内容:https://researchmap.jp/takaki_iwata

研究に関する自己PR

地震予測(予知)が困難な理由として、地震が発生している地下深くの状態を観測するのが現在の技術ではほぼ不可能であることがあります。これを克服するために地震波など地表付近で得られるデータを元に地下の状態を推定する研究を行っています。 

研究テーマ

地殻応力場推定手法の開発,時空間地震活動モデルの高度化,地震検知能力の時間変化推定,外的な周期的応力変化に誘発される地震に関する研究,ヒトの身長が従う確率分布に関する研究 

研究の特徴・内容

 地震学的データ、特に地震活動の時空間データを統計的に扱い、応力など地中の状態と地震活動との関係を詳らかにして、将来的に地震発生予測に繋がるような研究を主に行なっています。多くの地震が生じる地殻の内部には、多数の断層が存在し、それら各々が地震を起こす種となり得ます。しかし、断層は無数に存在し、加えてその向きや大きさといった幾何学的情報を得ることは困難であるゆえ、断層各々の物理的な状態に関する決定論的な計算を行うことは不可能です。それゆえ、多数の断層の集団的な振る舞いを扱う統計的アプローチが有効と考えられます。また、複雑な挙動を示す地震活動など、地震データにおいては外部からの応力擾乱や断層間の相互作用の扱いが重要となるため、それを考慮した統計的手法の開発とこれを用いた実データ解析を行っています。

 手法は、神経スパイクや災害事象の発生時刻列など抽象的に「点」と見なし得る時系列・空間データを扱うのに重要である点過程解析や、大規模データ解析に対して威力を発揮するベイズ統計を主に用いています。また、地球科学とは大きく異なる研究としてヒトの身長分布を扱ったものもあります。 

受験を検討している方々へ

「AI(人工知能)」という単語を聞いたことがないという方はいないと思います。さらに「ビッグデータ」「機械学習」という用語を耳にしたことがあるという方も多くいるでしょう。上に記しました私の研究テーマは、こういった用語が表す研究手法の、固体地球物理学(地震学)における典型例です。

この「研究手法」とは「大量・複雑なデータを、統計的な方法でまとめて解析することにより必要な情報を得る」もので、地震学に限らず「ありとあらゆる」と言っても過言ではないくらい幅広い分野で使われつつあるものです。このような発展中のテーマに取り組もうとする意欲のある方とお会い出来ることを楽しみにしています。

連携協力を検討している方々へ

日本が世界有数の地震国であることは広く認識されています。ですが、「地震についてどこまで分かっていて、それを踏まえて地震に対してどう備えるべきか」ということに関しては、正しく理解されていない点があるのではないかと感じることがあります。こういった一般の方々と研究者との間にあるギャップを埋めることが事前の地震防災の推進には重要です。これに向けた地震防災教育への寄与や地震災害リスクの評価や情報提供に関連した連携協力でお役に立てることがあればと考えています。

論文リスト

    著書

      キーワード

      地震, 応力, ベイズ統計, 空間統計, 点過程解析 

      関連するSDGs項目

      11


      所属別一覧