本文
「地域コミュニティ論」は経営学科公共経営分野の専門科目の1つで,企業等の経営組織が事業を営む上での基盤的環境となる地域コミュニティについて,理論と実践の両面から学びを深める授業です。コミュニティの定義説明から始まり,歴史的変遷,村落コミュニティと都市コミュニティの特徴,さらに身近な地域コミュニティ組織である町内会・自治会等について学んでいます。
11月6日(水曜日)に行われた授業では,町内会・自治会等を基盤とした地域防犯活動の実際を学ぶため,広島南警察署生活安全課の桒田みゆき警部補にお越しいただき,同署が推進する「ながら見守り」についてお話しいただきました。「ながら見守り」は「見守り中」であることを示す腕章をつけて通勤や通学,買物等の外出をすることで,誰もが気軽に地域の犯罪発生抑止に貢献できる住民参加型の地域防犯活動です。
前半45分間の桒田警部補の説明を受けて,後半45分は受講生約40名が8班に分かれ,学生自身が「ながら見守り」活動に参加するためのアイデアを出し合いました。学生たちからは「腕章のデザインを改良する」「授業で行うフィールドワークで「ながら見守り」を行う」「ボランティアポイント制度と連携させる」などのアイデアが出され,これに対して桒田警部補は「アイデアを署に持ち帰り,具体化を検討したい」と話されました。
学生たちはこの授業を通じて町内会・自治会等地域コミュニティ組織・活動の重要性を再認識するとともに,授業の最後に実施したアンケート調査では,受講生の半数近くが「「ながら見守り」の地域的普及に向けた広島南警察署の企画会議に参加したい」と回答し,これについては広島南警察署と担当教員でその実施方法を具体的に検討することになりました。
(文責:和田)
(注)「地域コミュニティ論」は学部学科再編後の地域創生学部・地域創生学科・地域産業コースでは開講されません(公共経営分野がなくなるため)。地域コミュニティ問題を含めたまちづくりについては,地域文化コースで開講される「観光まちづくり論」で取り上げる予定です。
桒田警部補による説明
アイデアを発表する学生