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【生命システム科学専攻】大学院生の活動紹介

印刷用ページを表示する 2023年3月30日更新

生命システム科学専攻博士課程前期に在籍している,田端 爽一さんの活動を紹介します

【プロジェクト名】北極域研究加速プロジェクト(ArCSⅡ),若手人材海外派遣プログラム

【ArCSⅡ_HP】https://www.nipr.ac.jp/arcs2/priority/priority-1/fellowship/#result

 

私はArCSⅡ(北極域の研究を進めるプロジェクト)の支援を受けて,2022年の夏に北極域に赴き,研究活動を行いました。今回の記事では研究の概要と北極での活動についての紹介をさせていただきます。

●研究の概要

私の研究目的は北極域の土壌で微生物が有機物を分解する量ならびに,その有機物の化学的な特性を調べることです。研究の背景は以下の2つです。

  1. 北極域は他の地域と比べて地球温暖化に対して鋭敏で,気温上昇が地球全体の2-3倍に及んでいること。
  2. 北極域陸域には膨大な量の有機物が存在すること。

この大きな背景,そして先行研究を踏まえた上で私の研究テーマに行きつきました。

私の研究を進めるにあたり北極域の土壌を採取することは必須であったため,海外での研究を支援するArCSⅡのプログラムに応募しました。その結果として採択され,北極域に赴いて研究活動を行ったという次第です。

●北極での活動

研究サイトはノルウェー・スバールバル諸島・スピッツベルゲン島・ニーオルスンでした。日本,広島県からは直線距離で6800 km離れています。

現地では事前調査,土壌の採取,土壌試料の前処理といった流れで活動を行いました。事前調査では,どの場所が土壌採取に適しているかを歩きながら探索し,最終的な採取場所を決めました。土壌の採取は選定した場所で行い,研究拠点に持ち帰った後に,礫や植物の根などを取り除くといった試料の前処理を行いました。この一連の流れで帰国後の実験に必要な試料を得ることができました。

現地での活動を通じて川の流れや起伏といった地形を見ることで研究に対する考察の一助となること,北極域の植物や土壌について学ぶことができました。また,自身の研究内容に直結することはもちろんですが,海外での研究の様子,北極という厳しい環境でフィールド調査するために必要なことも学びました。

●謝辞

今回の海外調査では北極域研究加速プロジェクト(ArCSⅡ),若手人材海外派遣プログラムに多大なご支援を賜りました。また国立極地研究所准教授の内田雅己先生,同じく国立極地研究所の松下隼士さんには現地でのサポートをしていただきました。感謝申し上げます。

【活動中に撮影した写真】 

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