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情報マネジメント専攻1年に所属する諫山楓花と指導教員が共同で行った研究成果を発表した以下の論文がイタリアで開催された国際会議で最優秀論文賞を受賞しました。
著者:諫山楓花,重安哲也
タイトル:A New Priority Based Relay Method Considering Fairness Among Message Generators
会議会期:2024年11月13日〜15日
開催場所:San Benedetto del Tronto, Italy
今回の国際会議はブロードバンドと無線通信に関する研究をトピックとして取り扱うBWCCA-2024(The 19th International Conference on Broadband and Wireless Computing, Communication and Applications)という会議です。
諫山さんは,災害発生時の通信設備の損傷により情報伝達が困難な環境下においても,スマートフォン等の携帯端末同士の直接通信によって,被災情報を遠隔の避難所や災害対策本部に収集する被災情報システムにおいて,伝達する被災情報の品質を向上するための新しい通信アルゴリズムを開発した成果を報告しました。
開発したアルゴリズムでは,複数の情報発信元が存在した場合に,特定の情報発信者のみの情報を偏って収集することを避け,情報発信元間で公平な情報収集を実現する手法を提案しています。
提案したアルゴリズムは,コンピュータシミュレーションを用いて,実際の都市部の地図データ上での情報伝達の性能評価を行うことによって,有効性を確認することで,アルゴリズムの目的通り,公平かつ,鮮度の高い情報収集が可能になることを明らかにしています。
国際会議での発表においても,聴講者からの英語での質問に苦労しながらも,対応し,有意義なディスカッションを行うことができました。
諫山さんは,5年一貫学部・修士教育プログラムの適用者であるため,大学院1年生ですが,今年度末で社会に出ることになりますが,残された短い時間を有効活用し,今回の国際会議のディスカッションをさらに発展させた修士論文の完成を目指してさらに頑張ってもらいたいと思います。
発表風景
授賞式での記念写真