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平成30年3月8日(木曜日),本学広島キャンパスにおいて,「平成29年度県立広島大学教育改革フォーラム」を開催しました。4回目となる本フォーラムは「アクティブ・ラーナー育成の課題と展望 ~高大接続時代を迎えて~」をテーマとし,事業開始から3年半を経た本学AP事業の成果と課題を中心に,高大接続時代におけるアクティブ・ラーナー育成の在り方について検討しました。
フォーラム開会に先立ち,教育研究棟2の1階 コミュニティプラザにて,本学教員によるアクティブ・ラーニング実践事例や授業改善の取組を紹介する「アクティブ・ラーニング実践報告」を実施しました。報告はポスターセッション形式で行われ,発表者・閲覧者が活発に意見交換するなど,終始盛り上がりを見せました。
続いて,大講義室に会場を移し,平成29年度県立広島大学教育改革フォーラムが行われました。
はじめに,中村 義勝 氏(文部科学省高等教育局大学振興課法規係長)から,「高大接続改革とアクティブ・ラーニング~その背景と今後の方向性について~」と題して基調講演をいただきました。講演では,近年の高等教育改革の現状,高大接続改革におけるアクティブ・ラーニングの位置づけ,3つのポリシーに基づく大学運営の考え方など,詳細な資料に基づき様々な観点からお話を頂戴しました。
次に,本学教員による事業報告を行いました。まず,馬本 勉 本学AP事業推進部会長から,「県立広島大学AP事業の3年半を振り返って」と題して,事業採択から約3年半を経た本学AP事業の進捗状況や課題について報告がありました。
続いて,「平成29年度県立広島大学ファカルティ・ディベロッパー成果報告」として,本学ファカルティ・ディベロッパー(FDer)から報告がありました。本学では,FDerによる自律的・機動的な改革推進をより促進するため,本年度からFDer連絡調整ワーキンググループ内に4つのグループを設けました。この4グループが主体となり推進されている,アクティブ・ラーニングの推進,授業ピアレビューの実施,アクティブ・ラーナー自己評価ルーブリックの作成と試行,学修支援アドバイザーによる授業支援といった各取組について,各グループの代表者4名から成果報告を行いました。いずれの報告からも,取組の着実な進展が伺えたました。
グループ | 報告者 |
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グループ1「組織的教育改善」 | 荻田 信二郎 生命環境学部 教授/総合学術研究科生命システム科学専攻長 |
グループ2「アクティブ・ラーニング実践と普及」 | 飯田 忠行 保健福祉学部 教授 |
グループ3「学修成果の把握」 | 小川 仁志 経営情報学部 教授/総合教育センター副センター長 |
グループ4「学修支援アドバイザーとの協働」 | 細羽 竜也 保健福祉学部 教授 |
続く全体討議では,講演講師の中村氏及び事業報告者4名を登壇者に迎え,フロアを交えたディスカッションを行いました。テーマである「アクティブ・ラーナー育成の課題と展望」について,登壇者による討議のほか,フロアから多くの質問が寄せられるなど,活発な議論が展開されました。最後に,総括として,本学AP評価委員の佐藤 万知 氏(広島大学高等教育研究開発センター准教授)から講評をいただき,討議を締めくくりました。
今回のフォーラムは,アクティブ・ラーニングの推進を核とする本学AP事業の取組を振り返りながら,生涯学び続けるアクティブ・ラーナーの育成を実現するために今後なすべきことを,参加者全員が考え,共有する非常に有意義な機会となりました。
基調講演 文部科学省 中村義勝氏 | 事業報告(1) 馬本AP事業推進部会長 |
事業報告(2)グループ1 荻田教授 | 事業報告(2)グループ2 飯田教授 |
事業報告(2)グループ3 小川教授 | 事業報告(2)グループ4 細羽教授 |
全体討議 | 会場の様子 |
(※本フォーラムは,一般社団法人教育ネットワーク中国様の協力を得て 開催しました。)