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地域創生学部に関するQ&A
高校生からよくある質問をまとめました。
1.地域創生学部について
1-1.県立広島大学の地域創生学部ならではの特徴を教えてください。
■地域文化コース
- 宮島学,博物館展示,基町プロジェクトなど実践的活動に根ざした科目を要所に配したカリキュラム構成となっています。
- 多文化共生コア・ユニットでは,英米地域文化の他,東アジア地域文化に力を入れ,中国語,韓国語及び文化を学ぶことができます。
- 文化継承コア・ユニットでは,地域に軸足を置き,地域固有の文化,日本という地域を基盤とした学びを中心とする構成です。
■地域産業コース 経営分野(経営志向枠)
・経営コア・ユニットは,経営戦略・マーケティング系科目群と会計・ファイナンス系科目群からなる2本立てのカリキュラム構成となっています。グループディスカッションやプレゼンテーションなどの学生参加型の授業が多く,主体的な学びができます。さらに,学外実習として企業でのインタビューや地域での実地調査なども行っています。
■地域産業コース 情報分野(応用情報志向枠)
・情報コア・ユニットでは,IoT・AI技術に精通した人材育成のため,実践力を重視した少人数教育を行います。30数名の定員に対して14名の専任教員がいます。卒業研究の一環として学会発表を行う学生も多く,毎年学会賞の受賞者を輩出しています。
■健康科学コース
- 「運動・生体」,「食」,「健康」の3分野のすべてを学び,さらに興味ある分野を深く学べることです。
- 充実した実験・実習を多く準備しており,深く考える力が養えます。
- 研究室での卒業研究に力を入れ,論理的に考え,主体的に学ぶ力が養えます。
- 地域や企業との連携を進め,応用的・実践的な学びができます。
- 少人数教育です。
1-2.授業の内容について詳しく知りたいです。
基本計画書に授業の内容について記載していますので,参考にしてください。
・地域文化コース 19ページから(授業科目の概要 1ページから)
・地域産業コース 52ページから(授業科目の概要 34ページから)
・健康科学コース 78ページから(授業科目の概要 78ページから)
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※地域産業コースの経営学,情報学(データサイエンス)の授業について
■地域産業コース・経営学
1年生から2年生前半では,経営学やマーケティング,簿記・会計学,ファイナンス,経済学などの基本的な内容を学びます。2年生から3年生でより専門的な内容として,経営戦略・組織,人的資源管理,流通システムや原価計算,財務会計,金融論などを学びます。
また,特別講義では,広島を地盤とする企業や金融機関の方々を講師として招聘しています。
経営学分野の講義動画の例は,
https://www.pu-hiroshima.ac.jp/site/business-administration/ にも少し載せてあります。
■地域産業コース・情報学(データサイエンス)
1~2年次は,様々な専門分野の入門的な内容を学修する学部学科共通専門科目 ,2~3年次は,情報学のより専門的な内容を学修する情報コア・ユニットⅠ,Ⅱ の科目群があります。3~4年次の2年間で,卒業研究 に取り組みます。各授業の詳しい内容については,シラバス検索を利用して科目名で検索してみてください。
1-3.地域文化コース,地域産業コース・経営学,地域産業コース・情報学(データサイエンス)の経過選択制について教えてください。
一般選抜(後期)の経過選択枠を利用して受験した入学生は,2年次から地域文化コース,地域産業コース・経営分野,地域産業コース・情報分野いずれかのコース・分野に分かれます。
各コースの定員は,地域文化コース 14 名,地域産業コース 13 名を予定しています。
事前に希望調査を行う予定ですが,もし希望コースに偏りがある場合は成績(GPA)などに基づき振り分けを行う予定です。
※チューターによる丁寧な履修指導を行った上で,原則,学生の希望によりコース選択を行います。
※健康科学コースについては管理栄養士養成課程に係る規程により,経過選択制は導入できません。
1-4.地域創生学部で取得できる資格について教えてください。
■地域文化コース(※)
中学校・高等学校教諭一種免許状(英語),中学校・高等学校教諭一種免許状(国語),日本語教員養成課程修了証,学芸員資格
■地域産業コース・経営分野(経営志向枠)
日商簿記検定, FP 技能検定,リテールマーケティング(販売士)検定等
■地域産業コース・情報分野(応用情報志向枠)
基本情報技術者,応用情報技術者,情報処理安全確保支援士等
■健康科学コース
栄養士免許,管理栄養士国家試験受験資格,栄養教諭一種免許状,食品衛生管理者, 食品衛生監視員
※地域文化コースについて,原則として英語教員免許を取るのであれば多文化共生コア・ユニットを,国語教員免許を取るのであれば文化継承コア・ユニットを選択する必要があります。2つとも選択することはできません。
多文化共生コア・ユニットでは,海外の言語・文化・社会を学ぶことで,これから多文化社会へと変化していく地域社会をどのようにデザインしていくかを考えていきます。
したがって,このコア・ユニットで英語教員免許を取得する学生には,英語教育のみならず,教育現場における文化的多様性(外国からの労働者の子供たちへの教育をどうするか?など)に対応する能力を身につけて卒業してもらいたいと考えています。
文化継承コア・ユニットでは,日本や地域の伝統文化を深く研究した上で,それをどのように継承するか,どのように発信していくかについて学んでいきます。
したがって,このコア・ユニットで国語免許を取得する学生には,日本や地域の伝統文化を深く理解した上で,国語教育のみならず特別活動等も含めた教育の現場で,伝統文化の保全・継承・発信に対する基本的な考え方や手法を身につけて卒業してもらいたいと考えています。
1-5.広島キャンパスの就職実績について教えてください。
■国際文化学科(地域文化コースの前身の学科)の就職先
国際文化学科ではほぼ毎年就職率100%を達成しており,過去5年間では99%の就職率です。海外に支店があったり,外国語が必要な部署がある等,国際的な交流がある企業も多く,幅広い業界,業種へ就職しています。
■地域産業コース 経営分野(経営志向枠)の就職先
毎年ほぼ100%の就職率を誇っており、主な就職先の業種は金融機関,流通業,製造業,IT関連,公務員などです。過去の主な就職先として,東京海上日動火災保険などの有名企業の他,中国電力,広島銀行,広島電鉄,テレビ新広島など広島県内の大手・中堅企業に就職した実績もあります。また,県庁・市役所などの地方公務員,国土交通省(中国運輸局)や厚生労働省(広島労働局)などの国家公務員になった人もいます。
■地域産業コース 情報分野(応用情報志向枠)の就職先
就職先の主な業種はIT関連,金融機関,製造業,公務員などです。毎年100%の就職率を誇っています。過去の主な就職先として,富士通の本社やNTT西日本、NTTドコモなど多くの有名企業に就職した実績もあります。
■健康科学科(健康科学コースの前身の学科)の就職先
毎年ほぼ100%の就職率です。管理栄養士の資格を生かして病院・保健所等,栄養教諭の免許を生かして小・中学校,食品衛生監視員の任用資格を生かして保健所等に就職できます。栄養や食品の知識などを生かして民間企業で働くこともできます。民間企業としてはアオハタ,オタフクソース,三島食品など食品関係の企業やドラッグストアへ就職実績があります。さらに学びを深めるために,大学院へ進学する人もいます。
詳細については,県立広島大学 キャリアセンターNAVI (pu-hiroshima.ac.jp)に掲載しています。
2.地域文化コースについて
2-1.どのようなフィールドワークを行いますか?
フィールドワークの例を3つ挙げます。
1.「宮島フィールドワーク」では宮島文化の継承について学びます
2.「ほのぼの文庫」地域文化コースの学生が主となって、海外にルーツを持つ子供達の教育支援をはじめとしたボランティアを行っています。
3.「宇品線の記憶の継承と跡地利用の活性化」プロジェクトでは旧国鉄宇品線跡地利用の活性化を図るため活動を行います。
その他,フィールドワークしながら卒業論文を書くこともあります。
2-2.英語,韓国語,中国語は必ずすべて履修するのでしょうか?
英語は必修科目,韓国語及び中国語は選択科目となっています。近隣大学では珍しい、中国語・中国文化、韓国語・韓国文化をゼミのテーマとして選べる体制を整えています。東アジアの文化に興味のある方はぜひ本コースで学ぶことをご検討ください。
2-3.「多文化共生コア・ユニット」と「文化継承コア・ユニット」はどちらか一方を選択するのですか?どちらのコア・ユニットの授業も履修できますか?
どちらのコア・ユニットの授業も履修できます。
なお,卒業するためには,どちらかのコア・ユニットから規定の単位数を取る必要があります。
2-4.地域文化コースにいながら経営を学ぶことはできますか?
学部学科共通科目は,地域創生学部地域創生学科に所属していれば,共通して学ぶことができる科目です。例えば,経営学概論やマーケティング概論などがあります。
また,地域産業コースの専門教育科目についても,地域文化コースに所属しながら選択することはできます。
ただし,入学された際の授業の時間割によりますので,ご了承ください。
2-5.留学経験者はどのくらいいますか?
コロナの期間中に留学が難しい時期が続きましたが、その後、短期・長期含め、R4年度は24名、R5年度は20名の学生が留学を経験しています。
地域文化コースでは留学を後押しするためのさまざまなサポート体制(履修上の優遇措置や弾力的なルールの運用など)を整えています。
2-6.教員免許取得のための教育実習はどのくらいの期間ありますか?実習先はどこになりますか?
教育実習は4年次に3週間程度です。
原則,本人の母校に実習に行きます。
2-7.ボランティア活動について教えてください。
多くのボランティア活動があります。一例として「ほのぼの文庫」の活動を紹介します。学生がボランティアで外国にルーツを持つ児童の学童保育に携わっています。
こちらの動画を参考にしてください。
入学された後,新しいボランティアのプロジェクトを立ち上げることももちろん可能です。
3.地域産業コースについて
3-1.「経営コア・ユニット」と「情報コア・ユニット」はどちらか一方を選択するのですか?どちらのコア・ユニットの授業も履修できますか?
経営志向枠で入学した学生は「経営コア・ユニット」に、応用情報志向枠で入学した学生は、「情報コア・ユニット」に所属します。経過選択の学生は,2年次のコース・分野選択時に,(1)地域文化コース,(2)「経営コア・ユニット」,(3)「情報コア・ユニット」から1つを選択します。他のコース・分野の内容の授業も履修でき、一定単位までは卒業するために必要な単位に含まれます。
3-2.県立広島大学で経営学を学びたいのですが、入学前にしておいた方がいいことはありますか?大学卒業後の目標がまだ決まっていないのですが、大丈夫ですか?
高校の勉強をしっかりとしてください。地域や世界で起きていることやニュースに関心を持ち、新聞を読む習慣を身に付けているとなおよいです。読書の習慣も重要です。高校生の間は経営学にこだわらず,様々なジャンルの本をたくさん読んでください。アドミッションポリシーの記載も確認してください。
また,経営コア・ユニットに入学する人の多くは,入学時点では卒業後のことを具体的に決めていません。大学での学びを通して,幅広い視野・教養を身につけ,進路についても少しずつ考えていきます。
3-3.留学に興味がありますが,経営コア・ユニットでも留学は行けますか?
短期・長期留学を合わせて毎年数人が留学をしています。協定校への6~12か月程度の交換留学の場合は,休学することなく4年間で卒業ができる場合もあります。協定校に関しては,国際センターのホームページも参考にしてください。
3-4.公務員に興味がありますが,経営コア・ユニットでの学びは関係ありますか?
前身の経営学科から含めて,多くの卒業生が県庁・市役所などの地方公務員,国土交通省(中国運輸局)や厚生労働省(広島労働局)などの国家公務員になっています。コースで学ぶ経済学・経営学関連の知識は公務員試験でも非常に役立ちます。また,呉商店街活性化活動など,ゼミ等での多くの地域活動の経験は,就職後にも活かせます。
3-5.ゼミは全員入れますか?どんな様子ですか?
大学によってはゼミが選択のところもありますが,本学経営コア・ユニットではゼミは必修なので,全員が入ることができます。3,4年生の2年間にわたり特定のゼミに所属して,文献購読やデータ分析,フィールドワークなどを行います。1ゼミ7~9人程度なので,ゼミでの結束が非常に強いのが特徴です。教員と学生との距離も近く,就職活動や卒論の相談もしやすいです。各ゼミの具体的な活動内容については,こちらから
3-6.地域産業コース・情報学(データサイエンス)では,IT関連企業の方からIT業界の動向など聞いたり,実際に企業に訪問して実体験する機会はありますか?
地域協働演習という授業で,企業が提供するセミナーの受講や,大学で学んだ知識を活用して地域課題の解決策を提案するプログラムに参加することができます。また,企業と大学で連携して地域産業コース・情報学(データサイエンス)の学生を対象とした独自インターンシップも実施しています。
3-7.地域産業コース・情報学(データサイエンス)では,どんなアプリケーションが作れますか?
地域産業コース・情報学(データサイエンス)では,卒業研究において,様々な地域課題の解決を目的としたアプリケーション開発を行うゼミが多くあります。過去には,本学図書館の来館者数増加を目的とした『図書館脱出ゲームアプリ』の開発と,これを用いたイベント運営に関する研究や,宮島でのフィールドワークにおける学習支援と適切な評価を行うための『宮島のフィールドワーク学習支援アプリ』の開発と授業での活用に関する研究などが行われています。また,卒業研究は少人数行われているので,学生自らが開発したいと思ったアプリを,指導教員と相談しながら開発した例も多くあります。
4.健康科学コースについて
4-1.運動・生体についてどのような機器があるのか知りたいです。
〇生体分野の機器
リアルタイムPCRを用いて遺伝子を増幅し定量します。
紫外線可視分光光度計を用いてタンパク質やDNAを定量します。
電気泳動装置を用いてタンパク質を分子サイズに基づいて分離し検出します。
蛍光顕微鏡を用いて細胞組織の構造や分子の機能を解析します。
液体クロマトグラフィーを用いて様々な生体成分を分析します。
〇運動分野の機器
ガス代謝測定装置を用いて酸素消費量や二酸化炭素の排泄量を測定します。
超音波装置を用いて臓器・体肢の血流量や胃の横断面を測定します。
血圧・心電計測装置を用いて心拍数と血圧を測定します。
筋力測定装置を用いて脚や腕の筋力を測定します。
体温測定機器やレーザードップラー血流計を用いて深部体温や皮膚血流量を測定します。
経頭蓋超音波ドップラー装置を用いて脳の血流速度を測定します。
4-2.実習はどのように行うのでしょうか?
少人数のグループに分かれて行います。実習によって異なりますが,はじめに先生からの説明やデモンストレーションがあります。そして,各グループに分かれて実習を行います。
実習の後,学生同士でデータをまとめてディスカッションを行います。
実験実習が多く,実践力がつくところが健康科学コースの特色です。
以下のページにも実習の様子を掲載していますので,ご覧ください。
https://www.pu-hiroshima.ac.jp/site/healthsciencesstudiesc/
4-3.「新商品開発プロジェクト」では毎年、新商品を開発されているのですか?
毎年、企業との商品開発が行われるとは限りません。R6年度は、広島の味噌ブランドである「株式会社ますやみそ」と学生たちが「生味噌」の開発に取り組んでいます。新商品を開発する際には、消費者にインタビューを行い、味噌の消費シーンやニーズなどを把握し、それらの情報をもとに商品を企画します。実際に製造され、店頭に並ぶかどうかは企業側が判断します。この取り組みは学生たちにとって、大学での学びを実践し、経験を積む良い機会となっています。