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【生命環境学科生命科学コース】卒業生の声-山下研の卒業生(3)

印刷用ページを表示する 2022年9月15日更新

  卒業生たちが社会でどのように活躍しているかを紹介する“【生命環境学科生命科学コース】卒業生の声"、今回は、生殖科学を研究している山下研究室から、製薬会社につとめておられる真子清香さんと胚培養士をされている佐藤智代さんです。

真子清香さん(田辺三菱製薬、生命環境学部生命科学科卒業) 

真子さん

真子清香さん(佐賀県立致遠館高等学校 2017年生命環境学部生命科学科卒業) 

Q1. 現在のお仕事について教えてください。

  私は、製薬会社のMR(医薬品情報担当者)として、医療用医薬品の適正使用推進のため、医療機関へ訪問し、医療従事者に医薬品情報の提供・収集・伝達を行っています。入社して6年目の現在は、炎症免疫領域専任担当者として、自己免疫性疾患(関節リウマチ・潰瘍性大腸炎・クローン病)に関するより専門的な情報を提供しています。更に地域のニーズに則したWebセミナーや講演会の企画立案および運営も行っています。

 

Q2. 庄原キャンパスでの大学院・学生時代はどのように過ごされていましたか?

  学生の頃は、勉学はもちろんですが、部活(エスキーテニス部)やアルバイトにも打ち込んでいました。1、2年生の頃は、CAP制度の上限まで、興味のある授業は全部履修し、幅広い知識修得を目指しました。研究室配属後は、実験をしたり、自身の研究に関する論文を読んだりしていました。また3年生の時は、大学の交換留学制度で、夏休み期間にイギリスのシェフィールド大学へ約1か月の語学留学にも行きました。

  庄原キャンパスは交通不便な場所ですが、自身の行動意欲により充実した大学生活を送ることができると思います。

 

Q3. 庄原キャンパスで学んだことは今のお仕事にどのように生かせていますか?

  研究室では、毎日研究し、参考文献を調べ、成功・失敗の原因を考えながら進めていました。試行錯誤しながら研究しても失敗することが多く、落ち込むこともありましたが、研究を通して培った試行錯誤しながらPDCAサイクルを回しつつ、仕事を進めることは、現在の仕事にも活かせていると思います。また今のMR活動は、医師のニーズに合わせ、医学論文を用いて情報提供をすることも多いので、研究室での英語論文の学習経験が活かせています。

 

Q4. 他の都道府県から庄原キャンパスに来られていかがですか?

  1年生の4月、桜が咲いている時期でも肌寒く、短時間で雪が薄っすら積もったのがとても印象的で驚いたことを今でも記憶しています。田舎のキャンパスだからこそ、同期、先輩、後輩との結びつきも強く、みんなと楽しく濃いキャンパスライフを送ることができたと思います。交通の便は正直悪いとは思いますが、就職活動ではそれを逆手にとって、かなりインパクトを残すことができたと思います。

 

Q5. 最後に一言

  私は県外出身でしたので、「せっかく広島に来たので、ここでしかできないことをたくさん経験したい」という思いがあり、いろんなことに挑戦し、経験を積むことができました。経験は最高の財産だと思います。どんな環境であれ、自らチャレンジしたものの勝ちです。ぜひ庄原キャンパスで色んな挑戦をし、自分の幅を広げてみてください。

真子さん

研修先のオーストラリアでの写真

佐藤智代さん(ウィメンズ・クリニック大泉学園、 生命環境学部生命科学科卒)

佐藤さん

佐藤智代さん(群馬県伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校 2019年生命環境学部生命科学科卒)

Q1:現在のお仕事について教えてください。

 不妊治療専門のクリニックで胚培養士として働いています。胚培養士の主な仕事は、体外に取り出した卵子と精子を受精させ、保育器のような機械の中で胚(受精卵)を一週間ほど育てています。その後、正常に育った胚を患者様の体内に戻すことで妊娠の手助けをしています。不妊症はまだ解明されていないことも多く、培養結果の見直しや学会などに参加し、日々新しい情報を得ることも重要になってきます。体外受精は妊娠できる最後の方法でもあるため、患者様が妊娠されるととてもやりがいを感じることができます。

 

Q2:庄原キャンパスでの学生時代はどのように過ごしていましたか。

 私は卒論研究や就職活動に力を入れたかったため、1,2回生にできるだけ単位を取れるよう授業を組み、3回生以降は多くの時間を研究室で過ごしました。早い段階から先輩方の研究を見られたので、自身の卒論も計画を立てて研究することができました。また学業以外にもバイトやサークル、旅行など学生の間にしかできないことをたくさん経験しました。アイリッシュミュージックサークルというアイルランドの音楽を演奏するサークルではホテルやカフェ、地域のお祭りで演奏したり、バドミントン部では夏キャンプに行ったりと学生時代を謳歌できました。

 

Q3:庄原キャンパスで学んだことは今のお仕事にどのように生かせてますか。

 山下研究室でブタの卵子や精子を用いて受精・培養を行っていたため、クリニックでの一つ一つの業務においてイメージが持ちやすく、仕事をスムーズに覚えることができました。また先生や先輩方に教わった実験や卒論発表会での経験は、クリニックでのデータ出しや学会発表などに役立っていると感じています。

 

Q4:他の都道府県から庄原キャンパスに来られていかがですか。

 庄原キャンパスには広島県出身の学生以外にも九州や四国、関西出身といった学生がたくさん集まってきており、それぞれの都道府県の魅力を知ることや全国に友達を作ることができました。こぢんまりとしたキャンパスだからこそ先輩や同期との関係が深まり、様々なアドバイスをもらうことができました。また自然豊かなキャンパスのため大学で収穫した野菜や果物を頂けたのも、貯金の少ない学生にとってはありがたかったです!

 

Q5:最後に一言

 入学当初の私は、将来何になりたいか全く考えておらず、胚培養士という職業も知りませんでした。しかし山下准教授の授業でたまたま胚培養士という職業について知る機会があり、学生時代に関連した研究ができたからこそ今の自分がいると思います。入学を検討されている皆さんや入学された皆さんもたくさんの情報を吸収し、目標に向かって頑張ってください。応援しています!


 今回ご紹介した山下研究室、さらに阿部研究室では生殖関係の研究をしており、胚培養士の道も開けています。講義科目としては、発生・生殖科学や生理学、生体機構学などが関連しています。また、免疫学や細胞生物学など生命科学系の科目も充実しています。これらの知識を医薬品会社名での就職後の仕事にいかすことも可能です。

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さらに詳しく知りたい人はこちら

 

生命科学コースHP

大学院生命システム科学専攻HP

 

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