本文
全国大学ビブリオバトル2016の地区決戦に出場しました!
11月3日(木・祝)に開催された「全国大学ビブリオバトル2016~京都決戦~中国Cブロック地区決戦」に本学大学院総合学術研究科人間文化学専攻1年の馬庭利央さんが出場しました。
当決戦では,各予選会を勝ち抜いた8名の発表者が,お薦めの本を紹介し,全国大会出場権1枠をめぐり熱いバトルを繰り広げました。馬庭さんの全国大会出場は,残念ながら叶いませんでしたが,紹介本への熱い思いを語り,素晴らしい経験をすることができました。
8名の発表者が紹介した本は,広島キャンパス図書館で近日中に展示する予定ですので,ご覧ください。
◆馬庭さんが紹介した本
『虐殺器官』
伊藤計劃著,
早川書房 ◆出場した馬庭さんの感想
私は今回のビブリオバトルで『虐殺器官』という作品について発表しました。 この作品は,9・11後情報技術に力を入れた近未来アメリカを舞台にしたSF小説です。SF小説というと現実とかけ離れた世界を想起するかもしれませんが,この作品は私たちのいる世界にそっくりです。情報が簡単に得られる世界で,人は興味のあるものだけ見て,それ以外のことは無関心に受け入れます。何だか思い当たりませんか? 主人公は軍人で,国の命令に従い,考えることを国に委ねています。しかし国の命令の不条理さを目にしたとき,自分が身を委ねていたものの不確かさを実感し,主人公は考えのよりどころを失ってしまいます。 これを読んで私は他者がつくった基準に身を委ねることへの恐ろしさを感じました。 「興味のないものには無関心で人任せ」でもその興味のないものが,自分の人生を大きく左右するものだったら・・・。 そういったことを物語にドキドキしながら感じられるような本だと思い,私はこの本について発表しました。 |
(馬庭さんは後列左から二番目)関連サイト
本学予選会