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環境科学コース2年生必修の基礎環境科学実験(材料学,青柳担当)が始まりました。化石資源に代わる循環炭素資源の取り扱いの不可欠な基本技術として,植物細胞壁成分の化学的分離,有機化学的な前処理手法などの基本実験手技を経験します。生物で学ぶ植物の形と化学で学ぶ技術と解釈が混ざっています。そこに材料の性質という物理の知識がかかわります。
庄原キャンパスの横を走る県道442号線沿いの毎年同じ場所で得られるイネ科「シナダレスズメガヤ」の茎を研究試料として使用しています。未利用・非食の雑草の植物細胞壁から,炭水化物の繊維(紙パルプ)を、分子が破壊されにくい比較的マイルドな条件で取りだし,抄紙して紙を作ります。大学キャンパス内で集めたイロハモミジの葉の色素を抽出してその紙試料の染色を試みます。循環型素材を化石資源の代替として使う・・・・言葉で書くのは簡単ですが、実際の社会では十分には実現していません。自然の試料を題材に、実際に触れてみて分離技術に触れ、環境調和材料の課題を考えていきます。
青柳研究室HP→pu-hiroshima.ac.jp/p/aoyagi/1_current_topics.htm
*写真は、学生実験で使用する「未利用」の「循環型素材」(左)庄原キャンパスで得られたイロハモミジの落ち葉、(右)県道442号線沿いで得られたシナダレスズメガヤの茎部

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