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2025年9月9日13時頃から、株式会社中電工 本店 17階(広島市中区小網町6番12号)にて、県立広島大学向けインターンシップに、地域産業コース情報分野(2026年度より情報学科)の2年生、3年生、修士の学生5名が参加しました。本インターンシップは、企業の事業や活動内容の説明に加え、大学と企業の共同研究の成果が企業でどのように活用されるかを学ぶ試験的な試みです。
人事労務部からは、会社説明会を実施していただきました。「総合エンジニアリング企業」としての活動に関する内容だけでなく、「誇りを持てる仕事を、私たちと一緒に。」というキャッチフレーズに対するご説明をいただき、普段なかなか聞けない本音をお聞かせくださいました。
技術開発部からは、VR危険体験(感電・墜落)を実施していただきました。中電工様では、様々な現場で起こり得る危険を、疑似体験することにより、危険感受性を高め、安全意識の向上を図ることを目的として開発された数々のプログラムを開発されており、今回はその一部として、GPUノートPCやヘットセットとコントローラを用いたVRヘッドセットを用いて学生は感電・墜落をバーチャル体験しました(写真は学生のVR体験の様子)。
最後に、送変電地中線部と地域産業コース情報分野 市村教授から、共同研究開発されたシステムについて、説明がありました。市村教授と株式会社中電工は、2022年1月から継続して共同研究「ドローンによる撮影画像を用いた送電線路外観点検画像における劣化箇所自動診断技術の研究開発」を行ってきました。独自に開発した構造適応型深層学習システム(AI)により部品の種類(碍子、クランプ、ダンパ、アークホーンなど)と劣化度(錆)の度合いの判定を自動で行うことができるようになったシステムを点検報告書作成システムに取り入れたものです。(詳細は計測自動制御学会論文集 https://doi.org/10.9746/sicetr.61.267をご覧ください。)送電線鉄塔建設や点検に関する基礎知識を送変電地中線部の方からご説明いただき、市村教授はシステムの概要と、共同研究におけるデータ作成の重要性について説明がありました。
参加した学生は、企業の業務ために開発されたシステムを体験したことにより、理論だけでなく、情報技術の応用について考える良い機会となったと意見がありました。
新しいプログラムの開発に多大なるご支援をいただいた株式会社中電工の皆様に、この場をお借りして御礼を申し上げます。