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お米の中に普通のお米(ウルチ米)とモチ米があるように、ウルチ性・モチ性は、オオムギ、アワ、キビ、モロコシ(ソルガム)、ハトムギ、トウモロコシでも伝統的に知られています。モチ性は一遺伝子の突然変異により胚乳中のアミロース含量がほぼ0%になったもので、歴史の中で嗜好性のある東アジアや東南アジアの人々によって選び出されたものと考えられています。福永研究室では、既に紹介済みのアワに加え、キビやハトムギについて、モチ性の原因となる遺伝子を解析し、モチ性の起源について解明しました。食の歴史を遺伝子から解明した研究と言えるでしょう。これらは品種改良などにも応用可能です。また、キビやハトムギについてもまだまだわからないことばかりです。福永研ではキビ100品種弱、ハトムギ20品種弱の品種の種子を保存しています。
キビのモチ性について
Araki, M., A. Numaoka, M. Kawase, K. Fukunaga 2012. Origin of waxy common millet, Panicum miliaceum L. in Japan. Genetic Resources and Crop Evolution 59(7): 1303–1308.
ハトムギのモチ性について
Hachiken T, Y.Masunaga, Y. Ishii, T.Ohta, K.