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【生命科学科・生命システム科学専攻】田井教授の論文が国際誌Natural Product Researchに掲載されました。

印刷用ページを表示する 2018年2月25日更新

 田井教授の論文が国際誌Natural Product Researchに掲載されました。

以下、論文情報と要旨です。


Morishita Y, Ikeda K, Matsuno H, Ito H, Tai A.

Identification of degranulation inhibitors from rooibos (Aspalathus linearis) tea in rat basophilic leukaemia cells.

Natural Product Research, 2017 (Online: 20 December 2017)

要旨:

 南アフリカ原産のルイボス茶は、ヨーロッパではハーブティーとして親しまれています。このルイボス茶には昔からアレルギーを軽減する効果があると言われていますが、効果を発揮する成分は未解明でした。そこで私たちは、アレルギーの原因となる肥満細胞からの炎症性物質の放出(脱顆粒)を抑制する活性を指標に、ルイボス茶から脱顆粒抑制物質として3種類のフラボノイド(ケルセチン、ルテオリン、クリソエリオール)を分離しました。ケルセチンはルイボス茶に多く含有し、アレルギーの軽減に効果があると知られていましたが、ルイボス茶に含有するケルセチン量ではルイボス茶と同じ強さの脱顆粒抑制活性は再現できませんでした。そこで先に見つかったケルセチン、ルテオリン、クリソエリオールをルイボス茶に含有する量と同じ割合で混ぜると、ルイボス茶の活性と同じ強さを示したことから、ケルセチン、ルイテオリン、クリソエリオールがルイボス茶の脱顆粒抑制活性の主な成分であると示唆されました。

 

Morishita et al. Figure